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フランス料理人へと導いた一皿

トレフのクリスマスメニューに必ず登場する一皿があります。

その料理の名はルゥ・アン・クルート(Loup en croute)。

一般にはスズキのパイ包み焼きとして知られるお料理です。

かのフランス料理の巨匠、ポール・ボキューズ氏のスペシャリィティーで、フランス料理人を目指す人なら教科書でも学ぶ一皿です。

このルゥ・アン・クルートをシェフはクリスマスメニューに必ずお魚料理として作りさせて頂いております。

その理由は、この一皿がシェフをフランス料理人へと導いたご縁のある料理だからです。

今から30年前、10代半ばにただ西洋料理を学びたい一心でこの世界に入ったシェフが、この一皿を口にした瞬間、世の中にはこんな美味しい料理の世界があるのかと、頭に雷が落ちたかと思う程の衝撃に出逢ったと言います。

そして、その世界がフランス料理の中にあることを知り、いつか自分もこの料理を作りたいという強い思いからフランス料理人を目指す切掛けとなったのです。

このルゥ・アン・クルートというお料理は、ホタテの貝柱でムースを作り、スズキの身をスライスしたものとそのムースをミルフィーユ状に重ねパイで包んで仕上げ、魚の形に焼き上げるもの。

ソースもこれまた決まっていて、ソースショロンという、卵黄を使ったふんわりとしたソースに仕上げます。

30年以上もフランスを代表しているこのお料理は、もはや古典料理となってしまったのかと思いますが、決してそんなことはありません。

クリスマスメニューの中で、お皿を下げる時に多くのお客様から、「大変美味しかった。」 の一言を頂けるのもこの一皿です。

揺るぎない伝統は、30年前の若い青年を感動させたように、また今の若い世代をも感動させるのだと、この一皿にただ敬服するばかりです。

シェフの作るレシピは時を経て、現代の味に合わせ少しずつムースを軽めにし、お客様全てに同じ形状が行き渡るように、クリスマスは長方形に形は作ってはいるものの、その他、ソース、付け合わせに至るまでは全て、基本のスタイルは守ってお作りさせて頂いております。

そして毎年シェフが自分で作って食べても、今でも 「美味しい!」 と感じる一皿のようです。

さらには、この料理が作れるフランス料理人になれてよかった、と感じる時であるようです。

フランス料理は常に進化しなければならない、料理人も常に進化しなければならないと、日々新しい料理、新しいテクニック、新しい食材と前に前に進まなければならないと感じる中で、このルゥ・アン・クルールトを作る時、シェフの思いは再度リセットされると言います。

古典や伝統に触れ、揺るぎない技術を再度復習させて頂くことで、フランス料理に対し謙虚な気持ちになり、また来年の新しい作品を生み出すエネルギーへと繋がるのだと言います。

このシェフの思いが詰まった一皿を是非、このクリスマスメニューで皆様にご賞味頂きたいです。

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