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古典料理を今に、、、クロメスキーに込めた思い。

クロメスキーご来店を頂いた多くのお客様を魅了してしまう一皿があります。その料理の名はクロメスキー(CROMESQUI)。

私どもがフォアグラとトリュフの一口コロッケと呼んでいる料理です。

この一皿はシェフ宮本のスペシャリティー、トレフの看板料理として今まで多くの雑誌やテレビで紹介させて頂きました。

以前ご紹介したように、このお料理、18世紀にはあったと文献に記載されていて、パリで最初にレストランを開いたシェフのペシャリティーとしても登場しています。

そもそもクロメスキーというお料理は、小さなコロッケ(料理技法ではパン粉をまぶして油で揚げる)で、中身はとろりとした具材を詰めた料理をさします。

当時は、コロッケの中からとろりとした具材が出てくるテクニックとして、クレープや豚の網油などで包んでから衣を付けて揚げて中身を溶かす。といった技法を使っていたと記載されていますが、これをシェフ宮本が独自の方法で、液状のソースだけを詰める現在のスタイルにいたしました。

中の具材はフォアグラとトリュフのソースのみ。固形物はありません。

このシェフのクロメスキーには彼のフランス料理に対する強い思いが込められています。それはソースが主役であるということ。本来は主たる魚や肉はありません。

ソースだけをお召し上がり頂けるこの料理、料理人人生30年でして来たことが凝縮されています。

クロメスキーの作り方はまず、フォアグラのテリーヌを4〜5日掛けて作ります。これをみじん切りにしてトリュフのソースに入れ、これに衣を付けて揚げるのです。衣となるパン粉は2日掛けて3回付けます。その為、お客様にお召し上がり頂くまでに7〜10日掛けて作ります。

ここでフォアグラは食材ではなく、テリーヌとして一度完成させた料理を具材として使用するのがシェフのこだわりです。

もともとフランスのヴェルサイユは内陸にある為、宮廷に魚や肉が馬車で運ばれて来た時には傷んでいる食材も多く、その為コック達に求められたのは、テクニック。

魚や肉のすり身、パテやテリーヌ、そして強いソースが生まれたといわれています。

料理は幾重もの工程によって作られ、晩餐会、お客様をお迎えする時までコック達が、数日、いえ場合によっては数カ月も掛けて技法を凝らします。

交通手段が便利になった現代、フランス料理により大きな変革が求められるようになりました。

それは、コック達が手にする食材がより新鮮になったことで、幾重もの工程がかえって食材本来を殺してしてしまいかねないということ。

塩やオイルをかけただけの方が美味しいという発想。食材どうしのマリアージュのみの追及など。

フランス料理は常に進化しなければならないと、そういった料理ももちろんシェフ自身も作る時はあるものの、フランス修行時代の師からの教えである、フランス料理は手間暇掛けるもの。一皿に沢山の技法を凝らせるように努力することは、シェフの料理を作る上での重要なコンセプトになっています。

その為、無農薬の食材や作り手に多少の拘りはあるものの、シェフ自身にこの食材はここでなければならない、という強い拘りはありません。

むしろ普通の食材で作った、何気ないスープを美味しかったとお客様にお褒め頂いた時に料理人としての喜びがあるのかもしれません。

その理由はそのスープに、炒める、蒸す、漉す、泡立てるなどの他、プロとして拘り抜いた幾重もの工程が加わっているということ。普段の食材を、幾重もの拘った技法によって、その食材以上の持ち味を出した、美味しいスープにしなければなりません。ただどんな技法を凝らしても、美味しい、美味しくなかったという結果はお客様に決めて頂くこと。

お料理がお客様のお口に入った瞬間、それは私達から離れますが、その瞬間までプロとして職人として、サーヴィスも含め、「美味しかった」の一言を頂く為に、私達は努力をしなければなりません。シェフ自身の料理の集大成であるトレフミヤモトのクロメスキー、まだお召し上がり頂いていないお客様もすでにお召し上がり頂いた方も、是非ご来店頂きご賞味下さい。

参考文献
・「料理用語辞典」  白水社  山本直文著
・「ラルース料理百科事典」 三洋出版貿易(株)

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