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マダムのオススメブログ

香る牡蠣、香る白子のムニエル

冬のオススメメニューの前に、最近興味深いことを知りました。それは、当店のスペシャリィティー、フォアグラとトリュフの一口スープコロッケについてです。

この料理を食べたことのあるお客様は必ずといっていいほど、「どうやって作るのですか?」とお聞きになります。もちろん、作り方は秘密でもないのでお知らせしますが、私には一つの疑問があったのです。「この料理はどこから来たのか?」ということです。

この料理は全てはシェフのオリジナリティーではなく、もともと古い料理書にあったものをシェフが独自の料理のスタイルにしたものなのですが、私には、この見かけはフランス料理とは全くかけ離れた料理がいったいいつの頃のもので、元はどんなものだったのか非常に気に掛かっておりました。

このコロッケ、本名をcromesqui (クロメスキー)と呼んでおりまして、発音からしてロシアの宮廷料理から来ているのかもなどと、勝手に解釈しておりました。ロシア料理には中に油が入った揚げ料理、発音も似た、ピロシキーなどもありますし、もともとロシアにはフランス宮廷文化が多大な影響を与えていたと聞いています。

それが、最近ふと目を通した料理書に大変興味深いことが書いてあったのです。以下の文章はそのまま文献から抜粋致します。

「 Beauvilliers ボーヴィリエ、1754〜1817 フランス料理人。1782年パリで最初にレストランを開いたのが彼と言われている。
  ア・ラ・ボーヴィリエ (ボーヴィリエ風) ほうれん草入りのクロメスキーがある。
  クロメスキー。細かいさいの目に切った肉や魚を濃縮ソースでつなぎ、網油やクレープで包み、フライ用の衣を付けて揚げた一種の  コロッケである。 」
  (プラザ出版、仏・和 料理用語辞典)

まさに、この作り方はシェフのコロッケのそれと同じです。シェフはこれを最初にフォアグラのテリーヌを作り、それを細かいさいの目にカットし、トリュフのソースでつなぎ。衣を付けて揚げているのです。

このコロッケ200年以上も前からあったのですね。そして、パリで最初にレストランを開いた料理人のスペシャリィティーだったとは、何とも嬉しい気がしました。

シェフにこの事を伝えると、この伝統料理いいえ、古典料理をこんな遠く離れた東京で、21世紀に再現させて頂いていることを大変誇らしく思ったことと、そしてこの古典料理をしっかりと守り続けなければならないという、身が引き締まる思いになっておりました。

さらに想像を膨らませると、ボーヴィリエ氏はどうやってこの料理をあみ出したのか。古代ローマには、すでにコロッケやソーセージといった、手食で食する小さな料理が沢山あったようです。同氏がこんな古い文献を元にクロメスキーを考えたなんてことはないでしょうか。

シェフのスペシャリティーの原型が古代ローマにあり、なんて言ったら、何てロマン溢れることでしょう。

そんなコロッケに思いを馳せながら、ここから先はマダムの今が旬のオススメです。

トレフの冬の味覚といえば、生牡蠣と鱈の白子のムニエルでしょう。

牡蠣はフランスでも今が旬、一人で何十個も食べてしまうくらいフランス人も牡蠣好きが多いようです。

トレフはもちろん築地へほぼ毎日買いに行くのですが、この時期、築地に出ている牡蠣の種類の多さにはビックリしてしまいます。大きさ、形は産地によってさまざまですが、生牡蠣で食べて今が旬の産地をその都度相談しながら買ってきます。今は北海道の厚岸の生牡蠣、その名もカキエモンという牡蠣が今一番のオススメです。面白い名前ですが、少し長細い身にコックリとした味が絶品です。それをトレフでは、白トリュフを漬け込んだオリーブオイルをかけて出させて頂いております。牡蠣の香りと白トリュフの香りがバランスよく合わさって、食べる前にまず香りを楽しんで下さい。

夜のコースでは前菜3皿の内、1皿に2〜3個、牡蠣が付いていますが、もちろん足らないようでしたら何個でもプラスいたしますのでどうぞお伝え下さい。

そしてもう1皿のオススメは鱈の白子のムニエルです。

白子も築地では今沢山見かけますが、やはり大きさや身の締り具合などでだいぶ金額がさまざまのようです。そのあまり大きすぎず、身がプリプリっとしまっている白子を買ってくるのがまず第一条件。それを塩、胡椒し小麦粉を付けてフライパンでソテーするのですが、この時、シェフはバターを香ばしく焦がします。その焦がしたバターで白子の表面をカッリと焼くのです。白子は焼きすぎると中身がボソボソになってしまうので、あくまでも中身はフワフワに周りはカリッとが原則です。そしてその焦がしたバターには最後にケッパーとレモン汁が少したらされソースに仕上がります。

白子と言えば日本ではポン酢などでよく食べますから、レモン汁やケッパーは合うのでしょうね。

私はこの白子を焦がしバターで焼いている時のキッチンに漂う香りが大好きで、オーダーが入るといつも厨房に入って一番美味しい香りを楽しんでしまいます。

香る冬の味覚を是非トレフでご堪能下さい。

ご来店をお待ち申し上げております。


*牡蠣や白子はこの季節、毎日ご用意はしているのですが、予めご希望の場合はお電話の際、お申し付け下さい。

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